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柏市でお彼岸準備に向けてするべきこと
春と秋のお彼岸に何をすれば良いのか、ご存知でしょうか?
お彼岸にはお墓参りに行く、という知識はあっても、いざ自分が主体となってお彼岸を迎えるとなると、何をどのように準備して良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
お彼岸は、一年のうちに春と秋の2回あり、この時期に先祖を供養するのが日本の仏教の風習です。
ここでは、お彼岸の意味や、お彼岸には何をすれば良いのか、またその準備についてなど、柏市でお彼岸を迎えるにあたっての様々な事柄について解説していきます。
お彼岸の過ごし方は家庭や地域によっても異なりますが、ぜひ参考にしてみてください。
お彼岸とは何か?
お彼岸について、詳しく説明を記載するために、彼岸花のお寺で有名な天台宗持法院(柏市藤ヶ谷)の田中良現住職を訪ねました。
彼岸について教えて下さい
-お彼岸は春に牡丹餅、秋にお萩といった季節の物をお供えしてご先祖様を偲ぶ日本特有の行事です。
彼岸とは仏様の世界です。反対に、我々の暮らす煩悩と迷いの世界は此岸(しがん)と呼ばれます。
般若心経で読まれる『摩訶般若波羅蜜多』は、「偉大なる仏の叡智へと到着する(=到彼岸)」という意味ですが、その悟りの域に辿り着くためには六波羅蜜(ろくはらみつ)と呼ばれる6つの修行があります。
①布施(ふせ): 寺に寄進する・困っている人に手を差し伸べる
②持戒(じかい): 戒律(不殺生/不邪淫/不偸盗/不妄語/不飲酒)を守る
③忍辱(にんにく): 困難なことが起きても耐え忍ぶ
④禅定(ぜんじょう): 心を冷静に持ち、慌てないで対峙する
⑤精進(しょうじん): 怠らず前向きに努力をする
⑥知恵(ちえ): 物事に適切に対処できるよう常日頃心を鍛えておく
お彼岸では、この6つの修行を中日を除く3日ずつに割り振り(中日はご先祖様に感謝をする日) 、
自分を精神的に鍛錬します。娑婆世界でのこれらの修業を経て、やがて自らも阿弥陀様のいる場所へ往生出来ることを願う・・・そんな1週間でもあるのです。
一般的には、お彼岸はお墓参りをすることでご先祖様を近くに感じられる日と考えられています。
ご先祖様がいる世界を「彼岸」、私たちが生活している世界を「此岸」とし、「彼岸」は西、「此岸」は東にあるというのが仏教の考え方です。
(天台宗持法院 田中住職との対談)
お彼岸にすること
では、お彼岸にはどのようなことをして先祖を供養すると良いのでしょうか。
一般的に、お彼岸に行うとされていることを2つご紹介します。
お墓参り
お彼岸といえば、お墓参りが重要です。
彼岸の中日を中心に、家族でお墓参りに行きます。
お供え物、お花、お墓の掃除道具、お参りに必要な線香やロウソクを忘れないように用意して行きましょう。
掃除の仕方は家庭によって様々ですが、掃除道具としてはタオル、スポンジ、軍手などを用意しておきます。
ほうきやバケツなどは、現地で用意されていることが多いです。
なお、タワシや洗剤は墓石を傷つけてしまう可能性があるとも言われていますが、近年は墓石専用の洗剤なども販売されているので、必要に応じて準備するのも良いでしょう。
お墓に着いたら、まず墓石を拭いて、水鉢や花立も綺麗にし、雑草が生えていれば抜いて掃除をします。お供え物は、掃除をして綺麗にした後が良いでしょう。
尚、秋の彼岸はまだ残暑が厳しい時期でもあるので、暑さ対策をしっかりしたうえで、お墓参りをおすすめします。
仏壇仏具の掃除
自宅に仏壇がある場合は、仏壇や仏具の掃除をしましょう。
いつも掃除をしている場合でも、お彼岸には普段以上に綺麗にすることを心がけてみてください。
普段行き届かない場所まで隅々を綺麗にしてから故人を供養します。仏壇の掃除が終わったら、お供え物をしましょう。
お彼岸とお盆の違い
お彼岸とお盆は、どちらも先祖を供養してお墓参りに行くというイメージがありますが、お彼岸とお盆には大きな違いがあります。
一般的に、お彼岸には私たちがお墓に出向いてご先祖様を偲び、供養をします。
一方お盆には、自宅へご先祖様をお招きして供養をし、再び送り出すという考え方があります。
つまり、お彼岸はご先祖様に会いにお墓へ行く、お盆はご先祖様を迎えにお墓へ行くということです。
お彼岸のお供え物
春のお彼岸には「ぼたもち」、秋のお彼岸には「おはぎ」をお供えします。
では、「ぼたもち」と「おはぎ」の違いをご存知ですか?
「ぼたもち」と「おはぎ」は、地域などにより、同じものをさすこともあれば、異なるものをさすこともあります。
広くは、同じ物をさしていて呼び名が違うだけと言われており、「ぼたもち」は春に咲く牡丹の花に由来した呼び名、「おはぎ」は秋に咲く萩の花に由来した呼び名とされています。
一方、「ぼたもち」と「おはぎ」を大きさやあんこの種類によって区別している地域もあります。
大きさの違いによって区別している地域では、牡丹の花は大きいことから「ぼたもち」は大きく、萩の花は小さいことから「おはぎ」は小さく作られます。
また、あんこの違いによって区別している地域では、小豆の収穫シーズンである秋は小豆の皮が柔らかいため、秋の「おはぎ」にはつぶあんを使用し、皮が硬くなった春の「ぼたもち」にはこしあんを使用します。
お彼岸を迎えるにあたって準備することや、お彼岸の過ごし方についてご紹介しました。お彼岸は先祖や個人を偲び、身近に感じることができる期間です。地域や家庭によって供養の仕方や準備は異なりますが、上記の記事を参考に是非家族でお彼岸を迎えてみてください。